【桐蔭OBのお店】12年連続で業績を伸ばす和歌山の繁盛店とは

外食産業の市場調査結果

日本フードサービス協会は2017年9月25日付で、外食産業の市場動向調査における最新値となる、2017年8月度の調査結果を公開した。
それによると同月の総合売り上げは前年同月比でプラス3.5%を計上した。各社の積極的なキャンペーンの展開と、前年同月がオリンピック開催により外食産業全体が不調だったことからその反動もあり、客数・客単価共に上昇、売上も大きく伸びる形となった(【日本フードサービス協会:発表リリースページ】)。

全業態すべてを合わせた2017年8月度売り上げ状況は、前年同月比で103.5%となり、3.5%の増加を記録した。これは先月から継続する形で12か月連続の増加となる。

このように外食産業全体が売上増加といった上昇気流の中、足を引っ張っている業態がある。それがパブ/居酒屋部門である。その部門においても居酒屋は店舗数の減少があったのも影響してか、客数が減り、これが売り上げの足を引っ張る形となった。パブ・ビアホールは堅調だったものの、結果として部門全体ではマイナス0.8%を示す形となっている。

「居酒屋業界 2017」の画像検索結果

 

ここ和歌山の飲食店はどうなのか

では、ここ和歌山ではどうなのか。和歌山のように毎年人口を減らしている田舎はより厳しい状況と考えられる。他府県に比べてインバウンド消費も思うように上がってこないのが現状だ。だが、都会だろうが田舎だろうが一つ言えることは、厳しい業界の中にあっても必ず勝ち組と言われている店、常に売り上げを増やし続けている店は存在するということだ。

私の周りには飲食店を経営してる知人が多く、ここ和歌山では、居酒屋、焼き鳥屋、寿司屋、カフェ、喫茶店、フレンチ、イタリアン、地中海料理・・・と様々な知人の店がある。
また大阪や神戸、そして東京にも飲食店を経営してる知人もいるのだが、そんな彼らと話をしいて驚かされるのが、「経営が大変」との声が一切聞かれないことだ。大変どころか、どの店も繁盛しているのだから、本当に飲食業界・居酒屋業界に逆風が吹いてるのかと疑ってしまうほどだ。

飲食店をオープンして1年未満に閉店をする割合が35%3年ともなると60%近くの店が潰れていると統計で出ている。そんな時代に、なぜ利益を出し続けることができるのか?なぜ皆に愛される店作りができているのか?違いは何なのだろうか。

 

繁盛し続ける飲食店の特徴とは

オープン当初はどのお店も、一日にどれだけお客さんを呼ぶことができるか、またどうやって売上を伸ばすことができるかが課題だと思うのです。とにかく来店してもらわないことには始まらないわけですからね。集客のための努力、最低限守るべき利益を考えた上で満足できるサービスを提供する、そういったことを一生懸命考えて行ってきたはずです。

それが来店するお客さんの数が安定するとともに考え方が少しずつ変わってきます。客単価を上げられないか、利益をもっと出す為に食材や従業員のコストを下げられないかと考え始めるのです。

そうなるとどうなっていくのか。
最初は原価を抑えながらも売り上げが大きく変わることなく経営できるでしょう。しかし今のお客さんは目も舌も肥えています。ちょっとした差であっても安くて美味しくてサービスの行き届いた店へと鞍替わりします。徐々に客数は減っていき、気付いた頃にはもう手遅れなんてことも多いのです。

私の周りのうまくいってる経営者に共通して言えることは、新規顧客の開拓意識をオープン当初と変わらないくらい意識してるということ。それと客層に対する分析にも手を抜きません。お客様の年齢層、男性客が多いのか女性客が多いのか、子供連れのお客様は何曜日に来店することが多いのか、時間帯はどうなのか・・・常に考えている。現状を客観的に俯瞰して分析することに余念がない。

インターネットやグルメサイトに力を入れるのも良いのですが、しっかり足元を固める努力を怠らないこと。それが共通して見受けられる点だろうか。

 

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和歌山駅東口の繁盛店

私の一番の親友もここ和歌山で居酒屋を経営している。紀州備長炭を使用した炭火焼き鳥のお店だ。
オープンして約12年、今まで一度たりとも売り上げを下げたことがないというのだから驚きだ。確かにいつ行っても満席のことが多く、一人で行くときでさえ事前に電話してカウンターの隅っこを押さえてもらう、これがいつものルーティンだ。

 

なぜその親友の店は繁盛し続けることができるのか。

親友であるその店主は、誰からも好かれる人柄の持ち主であることも理由のひとつではあるが、最たる理由は一切妥協しないことだろう。品質や味は当然のことながら、接客や従業員の指導に至るまで本当に妥協しない。

お客様の中で騒いでいる子供がいれば親御さんにそっと注意する、他のお客に迷惑を掛けるような人なら来店をお断りする、料理を出す順番へのこだわり、店主の気の利いたサービス料理・・・物を売るのではなく、心を売る商売に徹しているのだ。一人のお客さんが満足するのではなく、どのお客さんも安心して楽しめる店作りを徹底している。そしてどのお客さんに対しても贔屓することなく、隔たりないサービスも徹底してるのだ。

それと驚く点がもうひとつ。オープン当初からメニューがほとんど変わっていないこと。10年経ってるのにだ。メニューは既存と大きく変わらないものの、もちろん味付けや品質には日々改良を重ねていることは、一本の焼鳥から伝わってくる。

目新しいものを取り入れたり、流行や潮流に乗った商品を提供することも必要かもしれない。しかし思うことは、いつ行っても変わらない美味しさ、安心できる鮮度、これに勝るものはないと思うのだ。

長く愛され続けるお店のひとつに牛丼チェーンの吉野家があります。昔に比べて少しメニューは増えたものの、主力は牛丼。メニューを増やさない理由に、「早い・安い・旨い」が理念としてあるからでしょう。メニューを増やさない分、本来最も必要とされるサービスに注力していることになっているのだろう。何でもかんでもプラスを重ねれば良いというものでもない。シンプルに本当に大切な物に魂を注入し、注力することの大切さが、大手チェーンと個人店といった全く違う形態の両店舗からでもうかがい知ることができるのである。

とにかく妥協を一切しないこと。

それと無理は一切しないこと。

彼が店を少し広げたのもオープンしてから5、6年経ったくらいでしょうか。周りからも「こんなにお客さんいるんだから広げなよ」と言われ続けながらもなかなか手を付けなかった。満席で帰ってもらうお客さんもよく目に付いてたにもかかわらずだ。
それは彼自身が時期尚早と感じ、お客さんが納得していようが自分が納得できるタイミングまでは足元を固め続けていたのだろう。欲がないのかなとも思ったのですが、今の繁盛を考えると良くはあったのだと思う。

彼の店は、ここ和歌山でも西口と呼ばれる比較的人通りが多く賑わった場所に位置するのではなく、東口といった少し薄暗い人通りの少ないところにある。ホームページもなければ、グルメサイトにも一切載せてないのだ。勝手に掲載されることはあるだろうが。
お客様の興味をかきたてるようなホームページや検索の上位に掛かるようなSEO対策、多くのグルメサイトへの掲載など、集客の為には必要なことかもしれない。しかし、このような繁盛店を持つ知人がいると、本当に大切なものは何なのかをいつも教えてくれるのだ。

和歌山駅の裏口、人通りの少ない場所にひっそりと構える名店、炭火焼き鳥『櫻の都』
いつも私に商売の原点を教えてくれる、そんなお店と店主の話でした。

 

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辻本 幸司【管理人】

和歌山市出身[1977年2月6日生]雑賀小→西浜中→桐蔭高校普通科(95卒)→創価大学文学部英文学科 中退

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